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aruku note

世界は、価値の鉱山だ。

絶対に「来る」ストックホルムの怪物スタートアップ、truecallerに突撃インタビュー!(後編)

ずいぶん間が空いてしまいました……。前編の続きです。

aruku000.hatenablog.com

人員はほとんどエンジニアですか?

いえ、エンジニアは全体の6−7割ですね。残りはノンエンジニア(いわゆる文系)です。

そういえば、採用ページでもローカライゼーション・マネージャーという募集枠がありましたね。これは間違いなくノンエンジニアでしょう……日本市場向けのローカライザーも要りませんか!?(筆者は文系)

ローカライゼーション・マネージャーというのは、特定の市場ごとにローカライズを担当しているわけではないんです。各国のAppStoreで翻訳版がリリースされるにあたって、一定のデザイン性やブランドコンセプトが保たれるように気を配るのが仕事です。

AlanのSlushでのプレゼン(前編に掲載)にもあった通り、単純な数だけで言えば英語さえ対応しておけば十分なシェアは取れるのですが、特定の言語に非対応であることが、AppStore上で感情的な低評価・批判コメントを招いてしまうこともあります。

だからマーケットを広げるにあたって、各言語版についてそれぞれしっかりとクオリティを保つことは大切なんです。

なるほど。人材を集める観点から、ストックホルムという立地についてはどうでしょう?

そうですね、やっぱりここ数年でグッと才能が集まる都市になったという実感はありますし、そもそも住む場所としては世界でも最高の選択の一つだと思います。ただ……

ただ?

当たり前ですが、税率が高いというのは、ビジネスを急成長させようという中では本当に重い足かせですね。

スタートアップではストックオプションが優秀な人を連れてくるための一つの重要ツールですが、その譲渡にも重い税金が掛かってきますし。

スウェーデンの国家モデルが世界的にも評価されているのは知っていますが、この点は本当に、外から見ている以上にみんな苦戦していると思います。

あー……。シリコンバレーとの比較を意識することはありますか?

シリコンバレーはスタートアップのホームタウンとしてはるかに成熟しているので、ストックホルムはまだまだずっと手前のステージにいると思います。

シリコンバレーはもっと、事業しかり人材しかり、とにかく競争原理ががっつり働いてみんながしのぎを削り合っている。どちらが良いとはあえて言いませんが。

今のストックホルムだからこそ味わえる環境のバランスというのも、あるのかもしれませんね。

そうですね。そういえば日本も最近ユニコーンを輩出して、アメリカに進出するって話がありませんでしたか?えーと、名前は……

メルカリ?

そうそう、メルカリ。個人的にはアメリカ市場って大きいは大きいけど細分化されてて、「一網打尽」にボリュームを取り込める新興国市場と比べると、あまり魅力を感じないんですけどね。幸運を祈ります。

筆者注:この論点については面白い記事を見つけました。「あえて」の米国進出ということのようです。

www.fashionsnap.com

さて、そろそろ時間も迫ってきました。Kimさんのキャリアプランについて伺っても良いですか?

うーん、この会社で働くことを、「キャリアの通過点」という位置付けではあまり捉えていないですね。ストックホルムのスタートアップの人たちは、案外そういうタイプが多いんじゃないかと思いますけど。

少なくとも今は、とにかくtruecallerのポテンシャルに心の底からワクワクしている状態です。私たちの可愛い赤ちゃんみたいなものですから、まずはこのプロダクトで世界を変えてやりたい、というところに尽きます。

その先のことは、今のところは考えられないかな。

なるほど、よく分かりました。では最後に、日本の皆さんにメッセージを!

とにかく話した通り多様性を大切にしているチームなので、世界中どんなところからでも才能をお待ちしています。

truecallerは、間違いなく数年以内に世界を変えるプロダクトだと私たちは確信しています。大きな事を成し遂げたいという熱い思いのある方は、是非HPからエントリーをお願いします!

Kimさん、ありがとうございました!

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(お土産にいただいたTシャツ)

まとめ

  • ストックホルムは、意外と多国籍なチームが成り立つ場所だった
  • でも理想郷ではない。当たり前だけどやはり、高税率はスタートアップには重荷
  • 事業の出発点となる問題意識がファンダメンタルだと、射程圏内に入るパイはここまで大きくなる
  • 先進国の常識では全く想像のつかないような商売のツボが、新興国には多々ある
  • キャリアアップも良いけれど、腹の底からの情熱には敵わない

インタビューの依頼を出した時はあまりにも厚かましい申し出で正直ドキドキでしたが、思い切って伺って本当に良かったと思える貴重な時間でした。またいつかお邪魔したいと思います!